36協定の「限度時間を超えて労働させる労働者に対する健康及び福祉を確保するための措置」とは以下のいずれかになります。
①~⑩から運用がしやすい制度を選択することをおすすめします。
①医師による面接指導
労働時間が一定時間を超えた労働者に医師による面接指導を実施します。法令等で面接指導の実施は1か月80時間を超えたときに労働者が希望すれば実施しなければなりません。その基準を上回る制度が必要です。
【例】1か月の法定時間外労働が70時間を超えたときに労働者の申出あれば面接指導を実施する など
②深夜労働の回数制限
深夜労働(22:00~翌日5:00)の間において労働させる回数を1か月について回数をきめなければなりません。回数の上限は法令等で定められていませんが、深夜労働は体への負担が大きいため労働者に配慮した回数の設定が必要です。
【例】深夜労働は月3回までとする など
③終業から始業までに一定時間以上の継続した休息時間の確保
休息時間は「勤務間インターバル」制度のことです。休息時間は、使用者の拘束を受けない時間をさします。
【例】終業時刻から翌日の始業時刻まで連続した休息時間を11時間以上確保する など
④代償休日または特別休暇の付与
労働者の勤務状況およびその健康状態に応じて、代償休日または特別な休暇を付与します。
代償休日または特別な休暇とは、公休日や法定休日以外に休日を付与することをさします。付与をすることで時間外労働、法定休日労働の賃金が免除されるわけではありません。
【例】2か月連続して時間外労働が月45時間以上または法定休日の勤務が月2日以上のときは別途特別休暇(有給)を2日与える など
⑤健康診断の実施
労働者の勤務状況およびその健康状態に応じて、法令等で定められている健康診断(定期健康診断など)以外に健康診断を実施します。
【例】2か月連続して時間外労働が月45時間以上または法定休日の勤務が月2日以上のときは、臨時の健康診断を実施する など
⑥年次有給休暇の連続取得の促進
年次有給休暇についてまとまった日数を連続して取得することを含めて、年次有給休暇を取得できるように促進します。
【例】連続5日間以上の年次有給休暇を与える など
⑦心とからだの相談窓口の設置
心とからだの健康問題についての相談窓口を設置します。設置は社内、社外どちらでも差し支えありません。
⑧適切な部署への配置転換
心身に支障が生じたときなど、労働者の勤務状況およびその健康状態に配慮し、必要な場合には適切な部署に配置転換などをおこないます。
⑨産業医等による助言・指導や保健指導
必要に応じて、産業医、保健師による助言・指導を受け、または労働者に産業医、保健師による保健指導を受けさせます。
⑩ その他
①~⑨以外の取り組みを行うときです。
【例】事業場内における労働時間改善委員会を設置し定期的に話合いを行う など
労働基準法 第36条第2項第5号(時間外及び休日の労働)
労働基準法 第36条第5項(時間外及び休日の労働)
労働基準法 第36条第7項(時間外及び休日の労働)
労働基準法施行規則 第17条
平成30年12月28日 基発1228第15号(働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律による改正後の労働基準法関係の解釈について)
労働基準法 第36条第1項の協定で定める労働時間の延長及び休日の労働について留意すべき事項等に関する指針
指針はこちらから